こんにちは。草食系大家の中村ひろきです。
以前に書いた記事で、戸建投資は以下のメリットがあると説明しました。
- 少額で始められる
- リノベーションの幅が広い
- 管理がラクチン
- 需要がある
- 土地が付いている
でも、実はぼくが語りたい中古戸建のメリット・デメリットはもっとあります。
ということで、今回は戸建投資のメリットについてもう少し掘り下げて解説していきます。
最後に戸建投資の「注意点」「落とし穴」についても解説しますので、熟読ください。
ぼくの280万戸建が500万円で売却成功した記事はこちらをご覧ください。
もくじ
そもそも戸建投資(こだてとうし)ってなに?

このブログを初めて訪問した方は、「そもそもコダテトウシってなんのこと?」とお思いかもしれませんね。
一口に「不動産投資」といっても、その種類は実にさまざま。
ハワイのコンドミニアムを貸すのも、都心マンションの一室を賃貸に出すのも、不動産投資に含まれます。
そんな中で、特に一軒家(=戸建)を売ったり貸したりするものを「戸建投資(こだてとうし)」と呼んでいます。
イメージとしては「築35年の戸建を300万で買って、70万でリフォームして、月6万で貸す」という感じ。
月収300万のサラリーマンでもチャンスがある方法ですが、反面リフォームなどの手間はかかります。
戸建投資のメリット
はじめに戸建投資のメリットを挙げます。
いいことばかりではないので、次章の「デメリット」もあわせてお読みください。
【1】遊べる
は?
と思いですよね。スミマセン。
ぼくはお金儲けそっちのけで遊ぶことが大好きなのです。
戸建投資は、マンションの一室を運用する「区分マンション投資」と違い、敷地内まるごと自分に所有権があります。
だから、音楽を流しながら仲間とノリノリでリフォームをしようが、庭でBBQをやろうが、迷惑でなければ問題ナシ。
「入居者が決まるまで、みんなの遊び場にしちゃえばよくね?」
くらいのノリで物件を買ってます。
(ここで吐き気がした方はそっと「×」ボタンを押してください)
【2】少額で始められて維持費が少ない

中古戸建の対象物件はせいぜい500万円以内。
実際に問い合わせするのは300万前後の物件が一番多いです。
かといって、300万の物件が見つかると同時にポンと現金で買える人はほとんどいませんよね。
「ポンと出せる現金がなければ戸建投資はできないのか?」というと、全然そうではありません。
日本の金融機関は不動産投資を「不動産賃貸業」とみなしてお金を貸してくれるので、資金を調達できるのです。
都心のマンションや1棟アパートを購入するには最低でも1,000万必要なので、戸建投資のハードルがいかに低いかおわかりでしょう。
それでは、購入時にかかる諸費用と、定期的にかかる費用の項目をまとめてみましょう。
購入時にかかる費用
購入時に物件そのものの代金以外にかかる諸費用をザッと挙げます。
- 仲介手数料
- 司法書士手数料
- 固定資産税(日割り)
- 都市計画税(日割り)
諸費用を合計すると、およそ物件代金の10%くらいになります。
あくまでザックリとした目安ですけど。
300万の物件であれば、プラス30万くらいの諸費用がかかってくるということです。
固定資産税と都市計画税は合わせて「固都税(ことぜい)」と呼びます。
売買契約を結んだ日付から3月31日までの日割り計算分を売買契約時に支払います。
郊外の中古戸建は固定資産税・都市計画税がかなり安いので、税金面でかなり有利ですね。
定期的にかかる費用(月ごと)
- ローンの月々返済
融資を受けて物件を買った場合のみ、ローンの月々返済額は忘れずに支払わなければいけません。
区分マンションの投資と違って「管理費」「修繕積立金」が一切かからないのは戸建投資の強みですね。
ただし、いつ設備の故障があるかわからないので、緊急時に対応できる現金を準備しておく必要があります。
定期的にかかる費用(年ごと)
- 固定資産税
- 都市計画税
- 浄化槽維持費
- 火災保険料(2年に1回)
ぼくが岐阜で所有している280万の物件は、固都税・浄化槽維持費ともに3万円ほどです。
ちなみに、浄化槽維持費は下水が整備されていない物件に限ってかかる費用なので、下水整備済みであれば不要です。
また諸費用については詳しく解説しますが、とにかく郊外の中古戸建であれば、莫大にかかる維持費はほぼ存在しません。
【3】リノベーションの幅が広い

戸建を購入した場合は、建物も土地も丸ごと全部所有権は自分にあります。
よって、法律に引っかからない限りは自分の好きなようにカスタマイズできます。
つまり、入居者を見つけるためにできる工夫がたくさんあるわけですね。
- 床をフローリングにする
- お年寄り向けに段差をなくす
- IKEAの照明で北欧風に仕上げる
- 外壁を好きな色に塗り直す
- ブロック塀を壊して駐車スペースを増やす
- 敷地内の木を伐採して広く見せる
その物件から家賃収入を発生させるために、アイデアをフル活用できるところは戸建投資の強みです。
【4】入居期間が長くなりやすい
戸建は愛着が湧きやすく、入居期間が長い傾向にあります。
周りの世帯と独立した住空間であることや、収納が多く引越しにかかる負担が大きいことが主な理由でしょう。
集合住宅で住むよりも「腰を据える」という感覚が身につきやすいんですね。
つまり、そのぶん空室リスクが少ないということ。
その理由もあって、ぼくは一貫してファミリー向けの物件ばかり探しています。
ぼくが最初に買った物件の間取りは4LDK。
小学生に入る前のお子様が二人いらっしゃるので、一度入学してしまえば引っ越しすることは考えにくいでしょう。
【5】需要がある(=供給が少ない)
SUUMOなどで賃貸物件を探した経験がある人ならピンと来るかもしれませんが、戸建の賃貸ってそもそも少ないんですよね。
ぼくは22歳のときに沖縄で自宅兼治療院をやっていましたが、物件を探していたとき偶然にも家賃5万円の戸建賃貸を見つけました。
赤瓦で、門にはシーサーが飾ってあって、沖縄に憧れて移住したぼくにとってはたまらない物件でした。
今思い返してみれば、そのとき不動産会社の営業マンにはだいぶ焦らされました。
「一軒家の賃貸はほとんど出ないので、今決めないと他に取られちゃいますよ。」と。
戸建賃貸は供給が少なくて人気があるという印象はこのとき強く残りましたね。
【6】家賃が高く取れる
需要があるということは、同時に強気の家賃設定ができるということでもあります。
家賃が高く取れるということは、そのぶん早く初期費用を回収できるということ。
家賃が高くても、「駐車代がかからないのでおトク」「家庭菜園ができる」などのメリットを感じてもらえれば、精神的な割高感は与えにくいと思います。
気になる物件がどのくらい家賃を取れそうか調べるには、SUUMOなどの賃貸物件で同エリアの物件を検索してみましょう。
同スペックの物件が、どのくらいの家賃かをつかめれば、おおよその見当がつくはずです。
ターゲットとするエリアに全く戸建賃貸がない場合は、かなり優位に立つことができます。
まぁ、そこに人が住んでいないような限界集落だとダメですけどね。
【7】利回りが出やすい
重複になりますが、ものすごく大事なので説明しておきます。戸建投資は以下の2点がメリットだとお伝えしましたね。
- 維持費が少ない
- 家賃が高く取れる
つまり非常にコスパがいいということになります。
ただ、それだけでは感覚的な話になってしまいますね。
不動産投資の世界では「1年間で投資額のうちどのくらい回収できるか」の目安を利回りという数字で表現しています。
つまり、利回り10%の物件であれば「1年間で投資額の10分の1を回収することができたよ」ということですね。
一番カンタンな「表面利回り」は、次の式で現します。
表面利回り(%)=年間の家賃収入÷物件の購入金額×100
ぼくの最初に買った物件の表面利回りは、
23.5%=(55,000円×12ヶ月)÷2,800,000×100
ただし、上の「23.5%」という数字は、購入後に負担したリフォーム費用や年額固定資産税は含まれていません。
その物件運用の良し悪しを知るには、実際にはもっと細かい「実質利回り」を計算する必要があります。
【8】出口戦略を取りやすい
所有する物件がオンボロになったり、急に現金が必要になったりした場合は、その物件を売却することになります。
しかし!不動産は株や外国為替のように好きな時に売れるとは限りません。
よって、物件を買うときからある程度の戦略を立てておく必要があります。
これを「出口戦略」といいます。
ここでも戸建投資はメリットがあります。なにしろ出口戦略が取りやすい。
それはなぜか?チョット考えてみてください。
例えばあなたが5階建ての1棟マンションを所有していて、2億円で売りたいとします。
ありふれたフツーの家族が「2億円出すから売ってください」と申し出てくるでしょうか?
おそらく来ないですよね。一般人がそんな高い買い物をする機会は一生訪れないでしょう。
じゃあ、このマンションを2億円で買う人って、いったいどんな人ですか?
おそらく業者か投資家に限られますよね。
この国の大多数を占める一般人は自動的に除外されてしまいます。
つまり、1棟モノの物件を売りに出しても、絶対的にお客さんが少ないのです。
じゃあ、300万で買った戸建の場合はどうか。
同じような戸建投資家が買うかもしれないし、劇的リフォームして一般人が住居用に買うかもしれません。
つまり、業者や投資家に加えて一般人もお客さんになるため、売りたいときに売れる可能性が高いのです。
ぼくは出口戦略がとりづらくなるのが少し怖いので、今のところは再建築できる物件オンリーで購入視野にいれています。
戸建投資のデメリット・注意点

戸建投資もメリットばかりではありません。
ここでは、戸建投資のデメリットや注意点をまとめましたので参考にしてください。
【1】規模拡大に時間がかかる
ひとつの建物から複数世帯の家賃が取れる1棟モノ投資と違い、戸建投資は単世帯分の家賃しか取れません。
よって、目標とする家賃収入額が大きければ大きいほど、戸建投資は時間がかかります。
わずか2〜3年で月収100万を達成する大家さんは、例外なく1棟モノをメインに投資しています。
この点をデメリットに感じる方は、1棟モノを中心に狙った方が現実的でしょう。
【2】物件探しに苦労する
ぼくのように趣味感覚で物件探しできるような人でないと、いい戸建物件はほぼ見つかりません。
メリットの章でもお話ししたように、戸建はとにかく供給が少ないからです。
毎日のように物件サイトとにらめっこするつもりが全くない人は、戸建投資はしないほうが無難です。
区分ワンルームの投資物件を専門に扱う業者などに問い合わせて、膨大なデータから希望物件を探してもらいましょう。
【3】新築はまったく別物なので注意!
ぼくがこのブログで「戸建」というとき、自動的に「木造中古戸建」のことを指しています。
では、なぜ戸建は「木造」かつ「中古」でなければ投資対象にならないのか?
それをちゃんと説明したいと思います。
とにかく木造は安いんですよ。
必要な部分だけを修繕できるし、解体費用も安い。固定資産税も安い。保険も安い。
これが鉄筋コンクリートだとそういうワケにはいきません。
戸建投資が高い利回りを実現できるのも、木造だからこそといえます。
新築の戸建の場合、先に挙げたような利回りを実現するのは難しいので注意してください。
まとめ
いかがだったでしょうか?
不動産投資といっても色々な種類があり、それぞれに長所・短所があるんですよね。
それらをふまえて、どんな物件を手にするかはアナタ次第。
不動産投資は物件を買ったら楽しくてやめられないので、最初の1軒を買うまで粘り強くがんばりましょう〜〜!!
そいではまたー!
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